日本集中治療医学会は、生命を維持するために速やかに患者に施す集中治療に特化した学会で、1974年に設立されました。医師、看護師、臨床工学技士と現在1万人以上の会員を抱えています。
多様な職種に向けた講座やセミナーを開催
集中治療は、医師や看護師だけでなく、臨床工学技士、薬剤師、理学療法士など多様な職種の連携により行われます。そのため同学会では、さまざまな立場の医療従事者に向けた、集中治療に関するセミナーを開催しています。
看護研究セミナーや臨床研究セミナー、すべての医療従事者を対象にした基礎知識を学ぶハンズオンセミナーに加え、リハビリテーション、家族ケアに特化したものや、米国の集中治療医学会SCCM(Society of Critical Care Medicine)と提携して行われる講座もあります。
倫理・法律に関するセミナー
人命にかかわる現場では、常に倫理的問題、法的問題もつきまといます。医療行為を行うにはこうした方面の知識は不可欠です。
同学会では、こうした「ELSI(ethical, legal and social implications=倫理的・法的・社会的な課題)」と呼ばれる分野に特化した講座も開催しています。倫理学、法学の専門家を招き、基礎理論の解説をしながら、具体的な例を挙げて対応方法を説いていきます。
これらのセミナー、講義は有料で、大都市を中心に全国の大学を会場として行われます。同学会会員のほか、会員でなくとも医療従事者であれば参加できるものがほとんどです。